知られざる東大キャンパスのこんな話やあんな噂・・・
私の行きつけの理容室は赤門前にあります。
先日、髪を切ってもらいに行きましたら、
そこのご主人の息子さんと隣のお客さんが、
本郷キャンパスの「ヤギ」について話しているのを耳にしました。
そうなんです。
驚くべきことに東大のキャンパス内ではヤギが飼われているのです。
私もひさびさにヤギのことを思い出しました。
確か本郷消防署脇にある地味な門を入って右側にいたような記憶が。
二人の話によると、
いまは一帯が工事のフェンスに囲まれているので少しわかりにくいけれども、まだ確かにいるとのこと。
その日はもう夜遅かったので、
また後日出直すこととしました。
そうして待ちに待った「ヤギ探索」の機会は5月19日に訪れました。
本郷三丁目の駅を降りてみるとものすごい人の数。
全くの偶然だったのですが、
ちょうど 本郷キャンパスの年一回の祭典「五月祭」の日だったのです。
とりあえずまずは予定通りに動こうと、
消防署脇の門(写真1)からキャンパス内に入りましたが、
なぜかヤギが見当たりません。
普段だったらもう少し粘るのですが、
お祭り気分に流されてわずか数分でヤギ探索を諦め、
五月祭を楽しむことにしました (ヤギについてはまた機会をあらためてリポートします。)
普段は静かな本郷キャンパスもこの日ばかりは賑わっていました。
ひとまず安田講堂前の銀杏並木へと抜け(写真2)、
周辺の出店を少しひやかしてから
農学部のある弥生キャンパスへと向かいました。
キャンパスの名前こそ違いますが、
「ドーバー海峡」(第12回の記事参照)を隔てているだけですので、
弥生も祭りの真っ直中です。
私の目当ては「利き酒」です。
農学部生命化学・工学専修では毎年、
日本全国の蔵元から提供された日本酒の「利き酒」コーナーを
設けているのです。
アンケートに答えるという条件で、
4種類のお酒を無料で飲むことができます(写真3)。
大人気のイベントですので30分くらい待ちましたが、
私も美味しいお酒を楽しんできました。
瓢箪から駒ならぬヤギから酒。
当初の目標は果たせませんでしたが、
個人的にはヤギ以上の収穫でした。
東京大学大学院博士課程満期退学。2006~07年に、英国・シェフィールド大学の修士課程に留学。専門は19世紀英詩。