知られざる東大キャンパスのこんな話やあんな噂・・・
今回は東大の夜の姿を紹介したいと思います。
私はいま本郷近くの東大生が多く住むアパートに住んでいるのですが、
階上の住人は理系の大学院生のようで、
毎晩夜中の1時半くらいにようやく帰ってくる音がします。
おそらく実験で忙しいのでしょう。
私のような文系の大学院生は家でも研究ができるのでもっと気楽なものなのですが、
それでもごく稀にですが夜遅くまで図書館にこもることもあります。
そんなときに私が使用する総合図書館(写真1)が閉まるのは平日は22時半。
閉館の合図で外に出て
「ああ疲れたな」と思いながらキャンパス内を歩いて理系の建物の前を通りかかると、
まだあちらこちらの窓に煌々と明かりが灯っているのを見て驚かされます。
もっとも東大病院もありますので、
22時半どころではなく、本郷キャンパスは24時間営業でフル稼働しているのでしょう。
理系はさておき、
ぼんくら文系学生の私はさすがに図書館が閉まるとそのまま帰宅してしまうのですが、
もっと早い時間なら仲間と合流して近くに飲みに行くこともあります。
正門あたりから本郷三丁目駅にかけては居酒屋がひしめいており、
店長が元力士のちゃんこ鍋屋や本郷通りに香ばしいにおいを漂わせている焼鳥屋などが
学生に人気です。
また、キャンパスから坂を下って根津や湯島まで足を延ばすと、
本郷近辺より安く飲める店がたくさん見つかります。
本郷近辺でまず飲んで、酔い覚ましにちょっと歩いてから坂下でもう一軒、
というのもなかなか楽しいものです。
さて、そんな本郷キャンパス周辺でひときわ異彩を放つ飲み屋街が一つあります。
それは「落第横丁」です(写真2)。
場所は正門から至近で非常にアクセスはよいのですが、
私は残念ながらまだあまり足を踏み入れたことがありません。
このネーミングがまた絶妙で、昭和の雰囲気たっぷりです。
「足繁く通うと落第してしまうぞ!」なのか
「落第してでも通う価値があるぞ!」なのかはよくわかりませんが、
私も一度落第覚悟で入り浸らなければならないかなあと思っています。
東京大学大学院博士課程満期退学。2006~07年に、英国・シェフィールド大学の修士課程に留学。専門は19世紀英詩。