知られざる東大キャンパスのこんな話やあんな噂・・・
東大本郷キャンパス内に、ひときわ目を惹く巨大な建物群があります。
壁にはなんだかとても立派なレリーフも彫られています(写真1)。
ここが、最近は天皇陛下も入院されたために
ニュースに登場することも多かった東大病院です。
東大病院と大学内のその他のスペースのあいだには塀などありませんので、
赤門や正門から入ってもそのまま東に向かって歩けば辿り着くことができます。
ただ、
上野駅と御茶ノ水駅から出ている「東大構内」行きの都バスに乗れば、
病院の目の前で降りることができますので、そのほうがずっと楽です。
実は、病院だけでなく安田講堂や三四郎池を見学する場合でも、
地下鉄の本郷三丁目駅で降りるよりもこのバスに乗ったほうが
歩く距離はずっと短くなります。
しかも、教育機関直通の都バスは「学バス」という扱いになりますので、
運賃が通常200円のところ170円に割引となり、少しおトクなのです。
(学生証などを見せる必 要はありませんので、一律170円です)
さて、都バスに乗って本郷キャンパス内に入るとき、
必ず通るのが龍岡門です(写真2)。
天皇陛下が入院されたときも、
皇族方がお見舞いに来られたときも、
ニュースの映像を見る限りこの門から車で入られていました。
その理由はもちろん龍岡門が東大病院のすぐ目の前にある門だからなのでしょうが、
バスも救急車も通れるくらいに広々とつくられていることや、
手前には門を守るかのように元富士警察署が建っているために
警備上も万全であることなど、
その他の条件も整っている点も見逃せません。
また、龍岡門を入ってすぐのところには
東大病院だけでなく東京大学本部棟も建っていますので、
実務的な面ではまさに大学のメインゲート。
赤門や正門が持つアカデミックな佇まいとは明らかに別種の雰囲気を
醸し出している門です。
病院の建物内を「探検」というのも申し訳ない気がしますので、
今回は中に足を踏み入れることはしませんでした。
ただ、外から眺める分には自由ですので、
キャンパス探検の際には「鉄門」(第3回の記事参照)とセットで、
ぜひお立ち寄りください。
東京大学大学院博士課程満期退学。2006~07年に、英国・シェフィールド大学の修士課程に留学。専門は19世紀英詩。